日本・公明党の山口那津男代表が22日に北京入りした。山口氏の訪問が中日関係に転機をもたらすかどうかに、中日両国の世論は注目している。(文:賈秀東・京華時報特約論説員)
山口氏が代表を務める公明党は中日関係の発展に長年積極的な姿勢を堅持している。釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題と中日関係に関する訪中前のいくつかの談話から、現在の中日関係の状況に対する山口氏の憂慮と考え方が垣間見える。山口氏の考え方は次の数点に帰結できる。(1)中日関係の重要性を強調(2)対話による問題解決を主張(3)釣魚島の沈静化を「現在最善の選択肢」と見なす--。
先日私人として訪中した鳩山由紀夫元首相も同様の観点や主張を表明した。これは日本国内に中日関係を重視し、両国関係の膠着局面の打開を図るポジティブなエネルギーが存在し、中日関係の積極的要素を構成していることの反映だ。公明党は現在、安倍氏を代表とする自民党と連立政権を組んでいる。与党である山口氏と公明党の政策と主張は、中心的与党である自民党に一定の影響を与える。安倍氏は訪中前の山口氏との会談で、「日中両国間に摩擦が生じているが、この訪問が政治対話による関係改善への第一歩となることを希望する」と述べた。これは安倍氏が山口氏訪中のプラスの意義を認めたうえで、習近平総書記への親書を託したことを物語っている。
だが、安倍氏に中日関係立て直しへの準備はできているのか?
今世紀に入り、中日関係は自民党の小泉純一郎政権期に一度谷底に陥った。安倍氏は最初の首相就任後すぐに中日関係改善を課題に上げた。民主党政権発足後、両国関係は鳩山由紀夫内閣時に大きく改善したが、菅直人、野田佳彦両内閣時に釣魚島問題のために再び難局に陥った。与党が民主党であれ自民党であれ、対中関係には悪化と改善の両方の可能性があることがわかる。安倍氏のような政治屋も中国とのつきあいにおいてブレがある。
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