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北京週報>>中国と日本  
「大学を卒業してから気がついたこと」《上》

~「落語に日本人の心」「写作の海」「境とは何か」~

斎藤文男(南京大学日本語学部専家)

 

大学で4年間の学生生活を終えた後、毎年巣立って行く卒業生の後ろ姿は、順風を満帆に受けて航海に出る姿にも重なる。「逆風や嵐、黒雲に負けるなよ」。そう願いながら毎回見送っている。教室での授業は種まきのようなものだ。卒業後は、種子から発芽して双葉となり、茎や葉を成長させて社会人として大きくなっていく。社会の大地にしっかりと根を伸ばし、社会体験の養分を吸収して大きな花を咲かせてほしい。どのようにして、どんな形の、どんな色合いの、どのくらい大きな花が開いたのか。そんなことが知りたくて、「大学を卒業してから気がついたこと」を卒業生に報告してもらった。“卒業後番外の作文”を、以下いくつか紹介したい。

◇11回の卒業生に思いを巡らす◇

卒業生に作文を書いてもらうことを考えたのは、南京大学が今年5月、創立110周年になったことからだ。私にとっても今年の卒業生は11回目になるなあ、とぼんやり感慨にふけっていた。これまで「写作」の授業で書いてもらった作文は、大部分はその都度複写して手元に保存してある。各年度ごとの作文を読み返しながら、卒業生のその後に思いを巡らせていた。

私がこれまで担当した卒業生は、学部生、院生合わせて400人余り。大学で学んだことは役立っているのだろうか。あれこれ想像し、メールアドレスが分かっている80人ほどの卒業生に「番外の写作」をお願いした。学生たちは中国国内各地のほか、日本、英国、米国など世界各地にいる20人の卒業生からメールで「作文」が送られてきた。学生時代の「思い出」や、「反省・悔悟」「社会の厳しさ」「未来への希望」など、卒業生の吐息にも似た内容をさまざまに綴っている。

 

4年間の学生生活も終わり、謝恩会での記念撮影は笑顔がいっぱい(2011年6月)

 

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