第1に、日本の新指導層は戦略面の心構えを速やかに調整し、対外戦略における中国の位置づけをしっかりと整えるよう努力すべきだ。中日両国は共にアジアの大国であり、世界と地域の平和的発展において広範な利益と責任を共有している。中国を真に戦略的パートナーと位置づけて初めて、日本は双方間の溝を処理する戦略的視点を持つことができる。遺憾なことに日本の対中外交はまだ日米関係の枠組みを出ていないようだ。日本の元外務省高官によると、中国が日本に戦略対話を提言した時、日本政府内からは反対の声が少なからず上がった。日本は中国との戦略対話関係構築が日米同盟を損なうことを懸念しているのだ。
第2に、日本の新指導層は敏感な問題を適切に処理し、チャンスを捉えて善意を示すべきだ。今年に入り、新疆ウイグル自治区やチベット自治区の問題で日本側はつまらぬ策略を繰り返している。こうした中国の核心的利益に関わる問題に対して、日本の新指導層は極めて慎重になる必要がある。隣国の重大な懸念の無視または軽視は、正常な大国間関係の構築を害する。中日間の「島嶼争い」に対しては、日本はこの問題の打開は短期間では不可能であり、現状を打破した側が膠着局面を打開するために自発的に動かなければならないということを認識すべきだ。善意を示し、危機を管理・コントロールすることを、時代は日本の新指導者に求めている。
第3に、日本の新指導層は中日上層部の真摯な対話を積極的に推し進め、中国側と向き合って前進し、中日間のパブリック・ディプロマシーと民間外交の大きな発展を促すべきだ。中日関係の改善は最終的には中日双方の努力にかかっている。第三者を引き込んで「中国の台頭」に対処しようとする日本の一貫した思考は、中日間の戦略面の相互疑念を一段と深めるだけだ。中日関係の改善は第三者の建設的役割を歓迎するが、仲裁者などの介入によって実現するわけには断じていかない。中日国交回復の基礎は民間の友好であり、パブリック・ディプロマシーと民間外交の潜在的力をいかに発揮するかが双方にとって重要な課題だ。
今後10年間、中国は対外関係において一層開かれた、自信のある、包容的な姿勢で平和的発展の道を揺るがず歩んでいく。中日双方が長期的観点に立ち、真摯に対話して、新しいタイプの隣り合う大国間関係を切り開くことは、中国の平和的発展の内在的要請であるのみならず、双方の新指導層に対して世界と地域が共通して抱いている期待でもあるのだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2012年11月28日 |