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先月9日、会社の会議室で物想いにふける矢野浩二さん=北京市百子湾大成国際。すでに中国定住の決意を明らかにしている。 |
中国のドラマやバラエティー番組で活躍する俳優・矢野浩二さんはこのほど、領土問題をめぐり対立する中日関係について「中国にいる11年間、両国関係がぎくしゃくすることはあったが、仕事に影響が出たのは今回が初めて」と落胆(らくたん)しつつも、「民間レベルでメッセージを発信し、誤解を解消していきたい」と決意を語った。「東方早報」が伝えた。
中国ドラマ「永遠の恋人(原題:永恒恋人)」(2000年)の出演をきっかけに、翌2001年、中国に拠点を移した矢野さん。「中国で暮らした11年間、関係が緊張することはあったが、仕事に影響が出たのは今回が初めて」と語り、「非常に残念」と心境を明かした。
矢野さんは「両国は共に相手国で暮らす人がたくさんいる。皆それぞれが1本の『パイプ』となって、両国民間で情報を伝え合えば、誤解を取り除くことができる」と話す。仕事への影響はしばらくすれば落ち着くだろうが、心が受けた衝撃は余韻となっていつまでも残るに違いない。
「僕は中国で働いて暮らしているし、妻と娘も中国人。今回、日中間に問題が起こり、とてもつらい。どのように表現すればいいかわからない。今はただ『微博(ミニブログ=中国版ツイッター)』を通じて気持ちを表すことしかできない」-----。
矢野さんが中日友好の大切さを強調するのは、仕事のためだけではなく、子どものためでもある。「以前は日中友好のような大層なことは考えなかったが、結婚して子どもができて心境が変化した」と矢野さん。「日中ハーフの子どもを持つようになり、子どもの将来のためにも日中は友好関係にあるべきと考えるようになった」
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