日系車企業にとって今年の9月は最も厳しい月になるかと思われたが、10月の販売台数はさらに悲惨な結果となり、日系車企業の売上回復にはまだ時間がかかることが明らかとなった。最新の統計データによると10月、日系車は依然として9月の販売減少を打開できず、販売台数は9万8900台と、乗用車販売総数の7.6%を占めるに留まった。市場シェアは9月比4.6%減、前年同期比12.3%減となり、販売台数は前月比38.2%減、前年同期比59.4%減となった。下げ幅は9月よりも拡大した。中国青年報が伝えた。
中国自動車工業協会・常務副会長の董揚氏は、日系車企業が政治的な理由から発展の重心を東南アジアへと移すとの見方について「日系車企業はこれまで中国以外のアジア市場を重視し、好調な成績を収めてきた。もし日系車企業が本当に中国との提携を減らし、中国以外の市場と提携を強めるならば、中国にとって良い事ではない。しかし日系車企業にとっても損害は大きい。中国市場は世界の自動車市場の4分の1を占める。日本企業がもし中国市場を放棄すれば世界最大の市場を失うことになる」と指摘。「釣魚島の争いは確かに日系車企業に昨年の地震を上回るほどの大打撃を与えた。しかし、もし日系車企業が生産を東南アジアに移転すれば、双方にとってマイナスとなる」とした。
董氏はまた、「もし日本側の原因で中日合弁企業の生産に問題が生じ、経営が困難に陥った場合、その責任は日本側にある。罪のない中国人従業員に被害をもたらした日本政府を非難するべきだ。次に、もし中国人従業員が本当に解雇されるようなことがあれば、彼らが別な企業で新たな仕事を見つけられることを望む。我々も再雇用に向けた支援を行っていきたい。第三に、我々は中日合弁企業に対し、中国の法律に基づき、職員の合法な権利を保障するよう要求する。企業がたとえ破産したとしても、職員には相応の補償を行うべきだ」としたほか、「日本のパートナー企業が本当に問題解決を望むならば、経済力を使って政治に影響を及ぼし、歴史の過ちを認めない日本の政界の態度を徐々に改めさせるべきだ。米国やドイツの自動車企業は中米、中独の政治経済関係を良好に発展させるため努力し、政府に対しても影響を与え、プレッシャーをかけてきた。第二に、合資提携において、日本企業は他国の企業よりも中国に対してより開放的な態度をとるべきだ。そうすることで合弁企業や中国側パートナーにより多くの実益をもたらすことができる」と指摘した。(編集SN)
「人民網日本語版」2012年11月16日 |