日本は税収が減少し、失業率が高止まりし、主権債務危機が蔓延する状況の中で、公共投資の拡大によって経済の回復を促そうとしているが、その可能性には限界がある。日本では長期にわたるデフレを背景として、収入が減少し、GDPの約6割を占める個人消費がマイナス成長を続けている。鉱工業の生産が減少し、GDPの約15%を占める設備投資もエネルギーを失っている。社会インフラ建設と住宅建設への投資の増加も望めない。公的需要と民間需要を含む内需の経済牽引作用は期待できず、経済成長は輸出に頼るしかなくなっている。
昨年3月11日に東日本大震災が発生した後、日本の輸出は力を失い、原子力発電所の事故の影響により、石油や天然ガスなどのエネルギー輸入が大幅に増加して、貿易赤字が続くようになった。特に今年に入ってから貿易赤字が一層拡大し、日本側が発表したデータによると、今年4-9月の輸出は前年同期比2%減少し、貿易赤字は3兆2千億円に達して、1979年以降で最大の減少率となった。対中貿易赤字は1兆5千億円で、赤字全体の約半分を占めた。対中輸出は今年1-8月には同6%減少し、9月には釣魚島問題の影響で同14%減少し、うち自動車輸出は同44.5%、自動車部品輸出は同17.5%、電子部品輸出は同9.6%、それぞれ減少した。
輸出が増えれば日本経済は元気になり、輸出が減ると日本経済は冷え込む。このような外需依存型の経済構造を転換させることは難しい。輸出の減少により、日本経済は再び輸出が減って生産が減り、生産が減って雇用が減り、雇用が減って所得が減り、所得が減って消費が減るという悪循環に陥る可能性がある。日本経済の衰退を解決するには、外需の拡大が急務だ。日本の未来の希望はアジアにあり、一番目の貿易パートナーである中国の広大な市場は、日本経済の発展に欠かすことのできないものといえる。このためには早急に外部環境を改善し、中日経済関係を修復して、対中輸出を拡大し、外需を増やすことが必要だ。これこそが日本が経済低迷から脱出する最良の選択だといえる。(編集KS)
「人民網日本語版」2012年11月7日 |