中日両国の「トイレ文化」には、相違点がさまざまあるだけではなく、「交流」と「融合」もある点についても、決して見逃してはならない。中国の大都市では、先に述べたような中国の「トイレ文化」は、すでに過去の出来事となった。この30年あまりで、中国各都市で最も変わったものの一つに、トイレがある。トイレの進歩の多くは、日本のトイレ文化を採り入れたものだ。また、日本も中国の都市建設の事例を参考に、駅・公園・百貨店などの公共施設で、「トイレ」のマークを誰でもはっきり分かるように掲示するようになった。また、日本語・英語・中国語・韓国語の各国語で表記し、「観光グローバル化」の需要に対応している。
一つの国の「トイレ文化」は、その国の民族の生活習慣を反映しており、国家の文明度を測る尺度にもなっている。21世紀のいま、「トイレ文化」は、海外に対して「ソフト・パワー」を示す役割も果たしている。中日両国は、いかにして自国の「トイレ文化」を世界と融合させるべきか、また、いかにして「ソフト・パワー」を高めるべきかについて、改めて熟考する必要がある。これは、男性トイレの小便器の前によく貼ってある標語「向前一小歩、文明一大歩(もう一歩前にお進み下さい。ひとりにとっては小さな一歩ですが、人類にとっては大きな一歩です)」と通じるところがある。(編集KM)
「人民網日本語版」2012年11月7日 |