日本で華字紙「日本僑報」を発行する日本僑報社は先月28日、西池袋公園(東京都豊島区)で「東京星期日漢語角(日曜中国語サークル)」第262回交流会を開催、日本の第66回「読書週間」に合わせて打ち出した「中日関係を理解する良書目録」を紹介した。村田忠禧(むらた・ただよし)横浜国立大学名誉教授の中日2カ国語の著作「尖閣列島・釣魚島問題をどう見るか」、華人学者・凌星光氏の同じく中日2カ国語「石原慎太郎君への公開状」、中国語版「中日関係と領土主権」、さらに日本語版「21世紀の日中関係」などが推奨された。「日本僑報」が伝えた。
「尖閣列島・釣魚島問題をどう見るか」著者の村田忠禧教授は、「史実として、日本が尖閣列島と称する島しょは本来中国に帰属し、琉球には属さない。日本は1895年、これらの地方を占領し、甲午戦争勝利の勢いで強硬手段を講じ、正々堂々とした領有行為では決してない。当時の史実はねつ造不可能で、事実をもって是を論ずる認識と、客観的かつ科学的な分析姿勢が必要。しかし一部の人間が研究のかけ声を打ち消し、事実を故意に隠蔽しているのが実情」と明確に記している。
村田教授はさらに、「尖閣列島・釣魚島などの問題については単独でみるのでなく、沖縄問題、台湾問題など、総体的な変遷の中から見つめ、過去の歴史と今日の現実を踏まえて分析に着手することが求められる。領土問題という国家間の見解が対立する状況では、対立する意見に耳を傾け、平和的手段で冷静に問題解決を図る姿勢が必要だ。冷静ではない思考、見識の狭い民族主義の台頭、偽装された愛国主義による情緒の煽動は、絶対にあってはならないこと。この問題の上で、私たちは周恩来氏、トウ小平氏に学ぶことができる。私たちは二人の智慧をまだ超えられていないということに気づき、反省すべきだ」と指摘している。(編集HT)
*トウは「登」に「おおざと」
「人民網日本語版」2012年11月2日 |