中国の自殺者数は世界で最も多い。世界保健機関(WHO)の統計数字によると、世界で毎日3千人が自殺をしており、うち職場のストレスが原因で自殺した人が近年3倍に上昇している。中国の自殺者は毎年11万人前後に上ると試算されており、15歳から34歳が中心、その半数近くが精神的健常者だ。
「ストレスがあれば疲れるが、ストレスがないのも恐ろしい」という心理状態が多くの中国人に焦りをもたらしている。しかしストレスが膨張を続けると、こうした焦りは、一般的な情緒から精神障害へと変化する。中国では、精神障害を患った自殺未遂者のうち4割がうつ病だ。住居、仕事、結婚が都市居住者の焦りの主な要因となっている。
このような焦りから逃れることは明らかに不可能だ。西南大学の楊東・准教授(心理学)は「心のよりどころを見つけることが、不満を減少させ、ストレスを解消させる方法の一つだという。また、どんな信仰であろうと、そこに貫かれている人生哲学は、人の心を穏やかにし、強すぎる欲望が生み出すマイナスの感情を減少させると語る。
専門家は、物事を忘れやすい、悪夢を見る、下顎が痛む、または歯の痛みや出血、重度の月経痛などの症状が出た場合は、強いストレスを感じていないか振り返ってみるよう注意を促している。ルールが簡単で誰でも気軽に遊べるカジュアルゲームを楽しんだり、牛乳、海草、魚などのカルシウムやビタミンB1を豊富に含んだ食物を多めに取ったりすることで、一時的にストレスから離れ、心身ともにリラックスできるという。(編集MZ)
「人民網日本語版」2012年10月29日 |