その他の分野を見ると、例えば日本は国際世論の理解を得るため、玄葉外相を欧州に送ったが、大きな成果が上げられず、中国の勝ち。IMFと世界銀行の年次総会が日本で開催された際、中国は閣僚級の参加を見送ったが、このせいで米国がIMF改革を先送りしたため、日本の勝ち。東京のオリンピック誘致は中国が反対票を投じるため、中国の勝ち。中日の文化交流はドロー。中日の漁業活動は互いに国境を越え、ドロー。
以上、総合的に見れば中国が日本に勝っているのは明らかだ。
釣魚島をめぐる争いで両国関係が全面的に悪化したのは、日本が戦後、真剣に反省していないためだ。日本人の一部は、帝国主義による植民地統治という考えを根強く持っており、釣魚島、竹島、北方領土のみならず、沖ノ鳥島を人工的に作るなど、海洋面積を引き続き拡張しようと妄想し、世界の海洋大国の夢に浸っている。
このほか、日本経済界は「政治関係は冷え切っているが経済交流は活発」という状態が長く続くと見ているがこれは間違いだ。日本は外交・安全保障などの面では米国に依存し、中国に対して強硬な立場を通しているにもかかわらず、経済的には中国に依存している。筆者はこれを「構造上の欠陥」と呼ぶ。日本の「構造上の欠陥」を解決しなければ、日本と中国の経済・外交関係の実質的な改善は難しいだろう。(筆者・中国商務部国際貿易経済合作研究員 金柏松/編集SN)
「人民網日本語版」2012年10月29日 |