一方、日本観光庁の統計によると、2011年の訪日中国人旅行者はのべ104万人で、日本における観光客消費総額の約25%を占めた。しかも今後の増加の見込みは極めて高い。これらの状況から見て、中国人が日本旅行をキャンセルすれば、日本市場にとって大きな打撃となる。ゆえに、互いにボイコットした場合この勝負は中国の勝ちとなる。
次は貿易分野だ。中国と日本が最近発表したデータによると、日本の対中輸出は約10%減と大幅に減少した。中国は日本にとって最大の輸出市場であるため、中国人が日本製品をボイコットすれば日本の輸出は深刻な打撃を受ける。一方で日本の中国からの輸入はやや増加した。中国の経済規模はすでに日本を超えており、危機に対応する力も日本より強い。よって、これも中国の勝ちだ。
第3に、在日本中国企業と在中国日本企業が受けた打撃を比べてみよう。中国に拠点を置く日本企業(独資、合弁、合作)は3-4万社に達し、日本経済産業省の調査報告によると、その年間売上高は約20兆円に達する。一方日本で投資、経営を行う中国企業はわずか数百社に過ぎず、売上高も微々たるものだ。9月に中国人が日本製品をボイコットしたことで、在中国日本企業の売上高は軒並み大幅減少した。日本車だけでも30-50%減となり、広州ホンダにいたっては賃金値下げを行ったほどで、在中国日本企業の経営が深刻な影響を受けたことが分かる。対照的に、日本の中国企業は経営が分散的で、ニッチ市場でこつこつと経営しているため、影響を受けたとしても中国経済への全体的な影響はほとんど無く、これも中国の勝ち。
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