中国社会科学院日本研究所の李薇所長
中国社会科学院日本研究所の李薇所長は24日、第40回「経済毎月談」に出席した際に、「釣魚島問題が中日経済関係に対する影響について、日本貿易振興機構の一部データによると、10月17日までの直接的・間接的な損失額は、合計で6億3000万元に達した。日本の中国に対する依存度は高いが、中国が日本製品に代わる製品を求める方がより困難だと言える。中国が輸入する高級製品の方が多いからだ」と語った。
李所長は、「影響を受けた業界を見ると、両国の航空業の損失が大きく、特に全日空の損失が大きい。両国の貿易額を見ると、2011年の中日両国間の貿易額は過去最高を記録した。今月22日に発表された日本の貿易赤字は3兆2000億円、人民元換算で2540億元に達した。その原因は複雑で、欧米市場の疲弊、中国経済の減速、外需の持続的な低迷、それから円高進行が含まれる。貿易構造を見ると、日本は中国への輸出、中国市場に対する依存度が高まっており、この流れを変えることはできない」と指摘した。
李所長はまた、「釣魚島問題は中日経済関係に強い打撃をもたらした。これは日本による釣魚島の購入という茶番劇が引き起こしたもので、日本に影響が生じ、中国にも影響を及ぼした。データを見る限り、日本の対中国貿易依存度は21%、中国の対日本貿易依存度は9.4%となっており、日本の中国に対する依存度の方が高い。しかしその内訳を見ると、中国が日本製品に代わる製品を求める方がより困難だと言える。中国が輸入する高級製品の方が多いからだ」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年10月25日