国際問題専門家 浦来寧
釣魚島問題に、日本政府が神経を尖らせている。釣魚島の真の主人である中国からの猛反発と有力証拠により、島を盗み取るというやり口が白日の下にさらされ、道理につまり言葉に窮し、にっちもさっちもいかない状況に追い込まれている。一方で日本国内の世論からも「突っ込み」が出ており、釣魚島の「国有化」を批判する声が上がっている。
ノーベル文学賞の受賞者、大江健三郎氏を含む1000人以上の日本人が連名で声明を発表し、日本政府に対して釣魚島に領土問題が存在することを認め、歴史問題を心から反省するよう求めた。NHKの世論調査も、約半数の日本人が中日関係の早期改善を望んでいることを示した。
日本政府が釣魚島問題により「板挟み」の状態に陥ったのは、完全に自業自得だ。しかし日本政府の間違いは、まったく価値がなかったわけではない。少なくともそれは、日本が対中関係を処理する際に歴史から目をそらす態度をとり続け、世界の反ファシズム戦争勝利の成果を否定し、戦後の国際秩序を脅かそうと目論むならば、その結果は失敗の他にないことを再び証明したからだ。
歴史問題は、中日関係の政治的な基盤に影響する。釣魚島問題や対中関係で最も重要なことは、旧日本海軍の用語により強硬な態度を示すことでもなければ、外務大臣を欧州に派遣し宣伝を強化することでもない。日本は政治的な意志と知恵を出し、歴史を深く反省し、近代に犯した侵略戦争の罪を心の底から悔い、実際の行動により中国を含むアジアの隣国からの容認と信頼を勝ち取るべきだ。これは中日関係を発展させるための根本的な手段であり、アジア諸国と平和的・安定的な関係を構築するための唯一の正しい答えでもある。
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