▽しっかりとした歴史教育を受けていない
辜教授は「ドイツのヘルムート・シュミット元首相の言葉を借りれば、安倍氏を代表とする日本の戦後の政治家は『しっかりとした歴史教育』を受けていない。彼らの歴史観は現実と大きな食い違いがあり、靖国神社に祀られている14人のA級戦犯は米国人、中国人、欧州人にとっては戦犯だが、彼らにとっては戦犯ではないのだ」と指摘する。
ドイツ紙「FAZ」の駐東京記者は「長い影」と題する文章の中で、「日本はこれまで一度も第二次世界大戦で自国が犯した罪およびその責任を認めたことが無く、また中国に対する侵略や1905年以降の朝鮮半島植民地支配を反省したことがない。ナショナリズムを持つ日本の政治家は毎年のように戦犯が祀られている靖国神社を参拝する。靖国神社の伝えるメッセージは明確であるにもかかわらずだ。日本は自国が欧州列強の被害者であるかのように考え、さらには『侵略戦争はアジアを植民地化から守るためだった』とまでしている。長年自らの罪と責任を排斥し、抑圧し続けるうちに、徐々に日本のナショナリズムが形成された。日本のこのような態度はアジア、ひいてはアジア以外においても政治的な孤立を招くだろう」と指摘した。
元毎日新聞社駐独記者の村田信彦氏は、「西ドイツの首相だったヴィリー・ブラント氏はかつて、ユダヤ人犠牲者の記念碑(ゲットー英雄記念碑)の前にひざまずき、第二次大戦中にドイツ軍が行った残忍な行為について謝罪した。その後、イタリア、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリアなどの国の政治家も相次いで関連の記念碑や記念施設を訪れ、謝罪を表明した。これに対し、安倍氏らは日本はドイツとは違うと強調し、靖国参拝を正当化しようとしている」と指摘する。
日本は現在、第二次世界大戦後に形成され発展を遂げた国際秩序に平然と挑戦しようとしている。安倍氏は靖国参拝でなく、南京大虐殺紀念館、侵華日軍第731部隊罪証陳列館、九・一八歴史博物館を訪れ、ひざまずいて謝罪するべきだ。(編集SN)
「人民網日本語版」2012年10月18日
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