日本国内の各種政治勢力の合従連衡の行方が実に予測困難なうえ、政治家の「指導力」欠如に民衆は長いこと失望を抱いている。こうした背景の下、外交上の強硬姿勢は容易に政治屋共通の選択となる。対中外交における「弱腰よりも強硬」は、政治的安全を意味しているのだ。だが日本の受けている安全保障上の脅威を故意に誇大視し、それに基づき民衆を誘導することは非常に危険だ。日本軍部が先制攻撃のために安全保障上の脅威を誇張し、それに基づき冒険的な侵略政策を定めた歴史の教訓を銘記しなければならない。
日本が現在抱えている4つの最大の試練は、いずれも国内課題だ。第1に、今後主要都市を襲いうる大地震や大津波にいかに対処するか。第2に、持続可能でバランスあるエネルギー政策をいかに定めるか。第3に、一定の安定政権をいかに構築するか。第4に、膨らみ続ける財政負担と国債にいかに対処するか。
この意味から言って、日本の政治家達は対外強硬姿勢と引き換えに票を獲得する誘惑を抑えなければならない。日本国民も理性的な判断と冷静な思考によって、ポピュリズムに惑わされないようにする必要がある。現在の中日関係はまさしく日本の政治家と日本国民を厳しく試しているのだ。一方で、中国民衆が理性的な愛国を堅持することも非常に重要だ。これは中日関係に不利な日本国内の要因を抑制する作用を果たす。非理性的な行為は日本の民意を悪い方向に刺激するだけで、右翼政治屋を揺さぶることは難しい。(編集NA)
「人民網日本語版」2012年9月20日 |