日本の内閣は昨日、20億5000万円で釣魚島(日本名・尖閣諸島)を購入することを決定し、釣魚島「国有化」への具体的一歩を踏み出した。中国は10日、この措置に激しい怒りの反撃を加えた。人民日報系の国際情報紙「環球時報」が伝えた。
温家宝総理は10日、外交学院の教員・学生向けの談話で「中国政府と中国人民は誰にも増して、苦労して手に入れた国の主権と民族の尊厳を大切にしている。たとえ極めて困難で苦しい状況の下でも頑強で、屈服しない。釣魚島は中国固有の領土であり、主権と領土の問題において中国政府と中国人民は半歩たりとも断じて譲らない」と表明した。
楊潔チ外交部長(外相)は10日、日本の丹羽宇一郎駐中国大使を外交部(外務省)に急遽呼び出し、日本政府が釣魚島を不法に「購入」したことに厳正な申し入れと強い抗議をした。楊外相は「中国側は厳粛に重ねて表明する。釣魚島およびその付属島嶼に対する日本側のいわゆる「購入」等の一方的行動は完全に不法で無効であり、日本が中国の領土を窃取したという歴史事実はいささかも変えられず、釣魚島およびその付属島嶼に対する中国の領土主権はいささかも揺るがせられない」と指摘した。
中日国交正常化から40年になるが、中国が日本に対してこれほど立て続けに外交行動を起こしたことはまれだ。日本メディアは中国の反撃を「迅速かつ強硬」と形容している。中国は釣魚島およびその付属島嶼の領海基線も公布し、これらの島嶼に対する常態的な監視の強化も宣言した。
産経新聞は「日本による釣魚島『国有化』の動きを前に、中国は『前々から準備していた銃弾を放った』。中国側は『一方的に認定した』釣魚島およびその付属島嶼の領海基線を発表すると同時に、釣魚島周辺海域で「定期的巡視活動」を行うと言明した」と指摘。「中国政府が日本の釣魚島国有化発表に報復するため『海上力を派遣して』釣魚島海域の監視やコントロールを強化することが予想される。東中国海で日中間の『新たな摩擦』が起きる恐れがある」と報じた。香港誌「亜洲周刊」は「釣魚島の主権をめぐる中日の角逐が『正面切った交戦』に入ることは、中日関係に『生死の試練』をもたらし、アジアの平和と安定にも重大な影響をもたらす」と指摘した。(編集NA)
「人民網日本語版」2012年9月11日 |