四川省の関連部門によると、同省成都市観光局と山梨県観光部はこのほど、成都市でシンポジウムを開催。同市の龍門山の温泉資源開発について意見が交換された。成都市は同分野において山梨県の富士温泉プロジェクトの成功例を参考にしたい考え。中国の政府系ニュースサイト「中国網」(チャイナネット)が報じた。
同観光局の白国欣局長は、「山梨県の景勝地・富士山の周りには、豊富な温泉資源が集まっている。そのため、温泉を観光開発のために利用したり経営・管理したりする面で、経験豊富」と指摘。「成都の温泉観光はまだ軌道に乗っていないが、資源は豊富で、発展も早い。今回の提携は成都のメリットをさらに生かし、観光の面で提携できる分野を継続的に拡大し、新たな提携方法を生み出すのがねらい」とした。
シンポジウムでは、成都市と山梨県の専門家や学者らが、龍門山の温泉資源の開発に関して、多くの優れた提案を出した。中でも、公益財団法人「中央温泉研究所」の滝沢英夫研究員は、「全体的な計画を重視するべきで、資源開発と環境保護とのバランスも必要」と指摘した。
同観光局は、日本国際協力機構(JICA)のサポートの下、2010年より毎年、龍門山のリゾートエリア建設の関連行政管理スタッフや企業運営スタッフなどを山梨県に派遣して、視察を実施している。一方の山梨県も温泉プロジェクトの専門家を成都市に派遣し、これまでの優れたキャリアを紹介し、現場で温泉観光プロジェクトの立ち上げや管理の指導に当たっている。
シンポジウムでは、さらに両者が観光交流提携覚書に調印。同覚書に基づき、両者は今後、温泉観光資源の開発や青少年の教育観光の推進、観光情報の発信、企業交流の促進などの分野で協力を強化する。(編集KN)
「人民網日本語版」2012年9月10日 |