日本のホテルは概して、広々とした正門玄関前のスペースや噴水など中国の星付きホテルが備えている設備を持たない場合が多く、外観でさえ、それほどぱっとしない。日本のホテルには、公式のランク付けシステムはなく、知名度や歴史が評判につながる場合が多い。しかし、日本のホテルが最も人を魅了するポイントは、行き届いたおもてなしの心と各ゲストに特化したサービスにある。生命時報が伝えた。
日本ホテルのサービスの真髄は、お辞儀と笑顔で客を出迎え・見送りするといった単純で形式化したものでは決してない。彼らは、全てのゲストそれぞれの需要を非常に重視する。たとえば、帝国ホテルでは、フロント係がチェックインに対応する時、ゲストをさりげなく、しかし綿密に観察し、各ゲストのニーズに応じたサービスを提供する。子連れのゲストなら、客室におもちゃや漫画本を用意し、ビジネス客ならば、日本経済新聞や日本証券新聞などのビジネス紙を客室に無料で配達する。チェックイン当日がちょうどゲストの誕生日であれば、ケーキとシャンパンを誕生祝いに届ける。初めて日本を訪れた外国人ゲストには、「日本温泉ガイド」などの観光情報誌を客室にサービスする。もちろんそれらの小冊子は、ゲストの母語で書かれたものだ。ホテル従業員は、これらのサービスを、ゲストが自分から言い出す前に、先回りして手配する。まさに、「人の心を読む」芸当のなせる技だ。帝国ホテルの従業員は、日本のあらゆるホテルの従業員の縮図であり、決まり決まった接待サービスを行うだけにとどまらず、細心の注意が行き届いた心づくしのサービスを提供する彼らの勤務態度に感動を覚えるゲストは数多い。
また、日本でホテルに宿泊すると、意外なところで喜びと感動を覚える。どのホテルであれ、ゲストルームに足を踏み入れると、繊細で美しいアメニティーボックスが目に入る。開けてみると、シャンプー、ボディシャンプー、ハブラシ、歯磨きなど、バス用品が一揃い入っている。これらのアメニティーは全て、ゲストの宿泊日数分用意されている。一日の終わりにベッドに入る時、ベッド脇のサイドテーブルに、懐中電灯、いびき防止テープ、アイマスク、眼帯などが置かれている。これらもすべて、行き届いた無料のサービスだ。(編集KM)
「人民網日本語版」2012年9月5日 |