日本はどこへ向かっているのか?日本の活路はどこにあるのか?日本の将来の発展の道について、内閣官房参与の松本健一氏は「日本は第三の開国をしなければならない」との論文で「日本は明治維新後の社会の一新、そして第二次世界大戦後の高度経済成長を経験した。今は東日本大震災を契機にアジアへ回帰する必要がある」「日本の第三の開国は、150年間続いた脱亜入欧路線からアジア重視路線への転換、アジアを向いた『開国』だ。貿易も経済も米国の支えに依存していた冷戦体制時代はすでに終った。現在では中国との貿易量が米国を追い抜いている。今後の日本にとっては『アジア重視』こそが『国民』を守る、意義のある外交であり安保だ」と指摘した。
松本氏の主張は事実上、日本の政界に警鐘を鳴らすものだ。周知のように欧米経済は近年不調続きだが、アジア経済は力強い成長を続けている。米国の「戦略のアジアシフト」は、「アジアの世紀」が間近と見てのものだ。国際関係の重心に重大なシフトが起きている肝要な時期である今、日本はアジアの台頭に対して義務と責任を担わなければならない。日本はアジアにあり、日本の将来の発展はアジアの台頭と切り離せない。中日は共にアジアの大国であり、中国との全面的な協力の拡大は日本の核心的利益に合致するのみならず、アジアの繁栄と世界の平穏をも決定づけるのだ。
日本の安全と利益を守り、保障するうえで、決定的要素となるのはどの国か?太平洋の向こう側の米国か、それとも一衣帯水の隣国か?遠くの親戚より近くの他人だ。日本の民衆は遅かれ早かれ、日本の安全を保障できるのは米国政府ではなく中国政府であるということに気づき、信じるにいたるだろう。もし日本政府が最終的に米日同盟を対外戦略の礎とすることを選択するのなら、日本にとって悲劇となり、アジアにとっても危機的状況を意味することは間違いない。なぜ日本は歴史の重荷を下ろし、侵略戦争の暗い影から抜け出し、隣国との関係を改善できないのか?なぜ日本は「中国をねらう」「中国を牽制する」といった冷戦思考を捨て、東アジアの繁栄を促進する使命を担い、世界平和維持の大きな旗を掲げるわけにはいかないのか?日本はどこへ向かっているのか?これは日本自身の問題にとどまらず、アジアの繁栄と世界の平穏をも決定づけるのだ。相互対立を選ぶのか、それとも互恵とウィンウィンを選ぶのか。日本は決して誤った方向を選択し、前車の轍を踏み、歴史の悲劇を繰り返してはならない。(編集NA)
「人民網日本語版」2012年8月24日 |