中国社会は今すぐに釣魚島を完全に奪還することを求めているわけでは決してない。大衆はすでにそれが困難であることをよく理解している。だが大衆は釣魚島衝突において日本が中国に対してのさばることは受け入れられない。中国人にとって確かに腹に据えかねるものだ。
人々が政府に本当に求めているのは、日本の挑発行為に対して断固たる反撃をし、釣魚島問題において後退でも足踏みでもなく、前進することだ。はっきりと目に見える形でこうした進展があることを人々は望んでいる。
戦略学者の多くは「こうした要求は戦略的な知恵を欠く。中国は感情的にならず、引き続き実力の強化によって日本及びその背後の米国と駆け引きをし、最終的な釣魚島回収を確実なものにすべきだ」と考えるだろう。こうした主張は確かに高所に立ち遠きを望むものだが、現実の政治においては実行できない。国際政治も各国の政治も無条件に理性を優先してくれる温室では決してない。戦略家同様の心構えを民衆に求めるのは、どの国であっても困難だ。「臥薪嘗胆」の故事は戦略の知恵と理想を表現している。だが世論が開放される民主化の時代においては、これが現実の戦略になる可能性は小さくなる一方だ。
中国は釣魚島問題において胆略を持ち、日本との闘争に全く新たな局面を創造する必要がある。中国の法執行部隊は釣魚島から12海里のいわゆる「日本領海」に挺進し、日本人上陸者を捕まえる能力を持たねばならない。これら全てを速やかに実現することが困難であるなら、中国政府はこれを釣魚島防衛の今後の目標とすべきだ。
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