「毎年8月15日正午になると、頭をぶんなぐられた痛みを思い出します。敗戦当日、玉音放送をラジオで聞いた時、うれしくて飛び跳ねたら、父に殴られました。当時はまだ10歳でした」。漫画家・山根青鬼(やまね・あおおに)さんは「あの頃は大阪の空襲は昼夜やむことがなかった。敗戦後ようやく戦争の恐怖から逃れられたのです」と振り返る。
4歳の子を連れて訪れた長春市民の李旭さんは「漫画という手法であの戦争がもたらした苦痛を生き生きと描いている。戦争が中日両国民にもたらした危害をもたらした悲劇を知ることができる」と感想を語った。「今回子どもを連れて見学に訪れたのは、幼い頃から当時の歴史を知ることで、今の幸福な生活を大切にしてほしいと思ったから」
今回の漫画展に出展したのはいずれも、日本の平和反戦民間団体「八月十五日の会」。同会は日本の漫画界・文学界関係者が名を連ねており、中国で広く親しまれている俳優・高倉健さん、日本漫画界の神様とよばれる「鉄腕アトム」作者・手塚治虫さんも同会のメンバー。巡回展として中国侵略旧日本軍南京大虐殺記念館(江蘇省南京市)、中国人民抗日戦争記念館(北京市豊台区)などでも開催され、社会各界から大きな反響を呼んだ。(編集HT)
「人民網日本語版」2012年8月17日 |