日本の財務省が8日に発表した今年上半期(1-6月)の国際収支の速報値によると、経常収支は黒字額は3兆366億元で前年同期比45.0%減少し、1985年以来の比較可能なデータの中で最も低い額となった。貿易収支は2兆4957億円の大幅な赤字だった。「国際金融報」が伝えた。
混乱するグローバル経済の中にあって、日本は大規模で多様化した工業拠点、経常収支の黒字、大量に保有する海外資産によって、相対的に安定した経済情勢を維持している。また日本円が一種の避難通貨とみなされ、円建て債権が安全な流動性資産とみなされている。だが多くの統計データが示すように、日本の財政の安全性は今や、円高、貿易赤字、エネルギー不足などさまざまな要因に浸食されつつある。
▽原発停止が赤字を加速
日本の財務省によると、電子力発電所が稼働を停止した後、火力発電所で使用する液化天然ガス(LNG)の輸入が激増し、今年上半期の貿易収支に巨額の赤字が出現する主な要因となった。また経常収支の黒字を激減させる直接の要因ともなった。
一般の人々からみると、日本は今後、原子力発電を徹底的に廃棄し、再生可能エネルギーの道を歩むべきだ。今年春に発足した首都圏反原発連合は、こうした世論を代表するものだ。
日本の超党派議員で発足させた原発ゼロの会は7日、国会で初めて全体会議を開催し、国会議員75人が入会したことを明らかにした。入会した議員は原発ゼロを政治的公約とすることを求められる。中国社会科学院(社会科学アカデミー)日本研究所の研究者のホウ中鵬さんによると、国会議員は日本国民の代表であり、これほど多くの国会議員が入会したことは、日本の反原発のアピールが政治のトップ層の賛同を得たことを示しているという。
だが日本の経済関係者のほとんどは、これまでと変わらず原発の稼働再開に賛成の態度を示す。ホウさんによると、野田政権は日本で巨大な影響力をもつ経済関係者に配慮して、この問題に関して沈黙を続けているという。
ホウさんは、「日本のより現実的な選択肢は、今後10-20年間は原発の10%前後を保留にすることだ」と話す。
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