中日の釣魚島の主権をめぐる争いはエスカレートし続けており、一色触発に近い状態にある。野田政権が今後も無謀な行動に走り、中国側の最低ラインにじりじりと迫れば、北京当局が現在の国内外の複雑かつ敏感な情勢から、弱腰の姿勢を示すのもまた難しく、両国の東中国海での一戦が差し迫るのは確かだ。香港紙「信報」が7月28日報じた。
釣魚島紛争は今に始まったことではない。過去、両国政府はいずれも、時折もめごとが偶発したり、明らかに深刻な衝突があったりした場合を除き、争いを一時的に棚上げすることを望んだだけにすぎない。しかし、この数年来、中日間では国力の消長がみられ、中国の脅威論が国際的に徐々に拡大し、それに伴って日本の右翼が台頭してきた。しかも、釣魚島水域は海底油田の埋蔵量が豊富であり、東中国海での石油・天然ガスの開発はすでに後戻りできないため、釣魚島をめぐる争いはついに熾烈な前線と化した。
野田政権は明らかにますます強硬な姿勢をみせている。集団自衛権の行使の推進から米国の垂直離着陸機オスプレイの配備まで、いずれも中国に対応するためだと主張し、ひいては自衛隊を出動させると威嚇し、じりじりとエスカレートさせるのは、軍事カードを出して北京に抵抗しようと試みているようでもある。
しかし今日まで、釣魚島をめぐる攻防において武力衝突は起きていない。中国側にとって最も強い行動も、漁船監視船や海洋監視船の巡航にとどめており、艦船は出ていない。野田首相はこうした時に自衛隊を出動させると公然と述べたてているが、それは中国に対処してのことであり、さらには国内右翼の歓心を買って脆弱な支配基盤を固めるためであるのは言うまでない。
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