日本政府は31日、2012年版の「防衛白書」を了承した。例年通り、白書は中国に対するいわゆる「警戒」基調を堅持し、「中国脅威論」を誇張し、中国の動向は地域の「懸念事項」だと主張した。これは完全に冷戦思考である。
白書は、中国船舶の「尖閣諸島(中国の釣魚島およびその付属島嶼)」付近の日本領海への侵入は「地域の懸念事項」になっていると指摘。しかし日本側の近ごろの行動を観察すると、釣魚島購入という茶番劇や、関係国との軍事同盟の強化、頻繁な軍事演習を行うなど、実に中国のほうが日本のこうした動向を懸念すべきである。
さらに白書は、中国艦艇の太平洋進出について、「常態化しつつある」と懸念を示した。周知の通り、中国は防衛的な国防政策を堅持し、確固として平和的発展の道を歩んでいる。一方、日本は、白書の中で日米の「動的防衛協力」の実現を強調し、効果的な防衛力の構築を主張した。これは「自分が勝手なことをする一方で他人の自由を制限する」というような横暴な論理だ。
近年の日本の防衛白書を見ると、冷戦思考、右寄り思想、「恐中心理」が反映されている。中日両国は一衣帯水の関係であり、数千年の交流において、友好的な関係を築きながらも戦争や対立もあった。近年、一部の日本の右翼分子はポピュリズムに走り、平和憲法の「戦争しない」という条項を放棄しようとしており、このような極端な右翼思想に十分に警戒しなければならない。
中国などの新興国の持続的な台頭や発展は阻止できない。日本側は情勢を適切に判断し、精神状態を調整し、中国の台頭を正確に捉え、中国を「脅威」でなく「チャンス」だと見なす必要がある。与謝野馨前財務相が述べたように、中国の活力ある発展は日本を含む東アジア経済の重要な基盤になる。
緊張状態をわざと作ることは非常に危険で、冷戦思考もよくない。また、無責任な発言や意地の悪い憶測は地域の平和と安定のためにならない。周辺国との関係を改善し、共同発展を実現することが賢明な道である。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年8月1日 |