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北京週報>>中国と日本  
「中国の昔の映画制作にも日本人が関わっていた」「人民中国」編集長

 

 北京で出版する唯一の日本語総合月刊誌「人民中国」の王衆一編集長は23日、「人民日報」のニュースサイト「人民網」を訪問。中日の国交が正常化してからの40年間、両国の間で行われてきた映画交流や両国の映画の特徴、相互理解を深める必要性などに関して、自らの考えを語り、「中日両国が映画を通して民間交流を実施するという方法は、本当に長い歴史があり、多大な影響を及ぼしてきた」と指摘した。「人民網」が報じた。

 王氏のコメントの要旨は以下の通り。

 中日間の映画交流における美談はたくさんある。今の中国人にはあまり知らていないが、1972年に両国の国交が正常化する以前から、この分野の交流はすでに始まっていた。現在知られているのは、国交が正常化して間もない1979年に、日本映画「君よ憤怒の河を渉れ(中国名「追捕」)」が中国でも公開され大ヒットし、主演の高倉健が大人気になったこと。原田芳雄演じる矢村警部や中野良子演じる真由美なども人気になり、多くの中国人が良い思い出として今でも覚えている。

 実際には、国交が正常化した20年ほど前から、両国間には多岐に及ぶ民間レベルの交流があったという興味深い過程があり、当時両国の国民間にもすでに大きなプラスの影響を及ぼしていた。そのような交流を今では「パブリック・ディプロマシー(公共外交)」と呼ぶが、当時は「人民外交」と呼んでいた。「人民外交」は当時から非常に重要な役割を果たし、地方間の交流も含めて中日間のこの分野の基礎は、別の国同士の関係と比べても非常に堅固であることは明らか。

 この過程で、「映画」が非常に重要な役割を果たした。例えば、映画博物館に行けば昔の中国の映画が展示されているが、中華人民共和国が成立した1949年以降の多くの映画の制作に、それほど有名な人物ではないが多くの日本人が参加していることを知ることができる。これらの日本人は、当時日本が敗戦した後も黒竜江省など中国の東北地方に残っていた技術スタッフ。例えば、中国の革命を描いた「白毛女(はくもうじょ)」などの撮影やフィルム編集などに日本人が関わっている。また、1957年に創立されたアニメ制作会社「上海美術映画製作所」の創立の過程にも、記録映画作家の土本典昭氏など、多くの著名な映画関係者が関わった。

 一方の日本でも、例えば50年代に多くの好意的な日本人が中国について紹介するために、「白毛女」や同じく革命を描いた「鋼鉄戦士(Steel Soldier)」などの映画の上映運動を行った。この分野においても、土本氏は重要な役割を果たした。土本氏は、71年に「水俣--患者さんとその世界--」と題するドキュメンタリー映画で監督デビューを果たし、同作品は世界的に高い評価を得た。この50‐70年代にかけて、土本氏は中国と日本の交流にも関わり、70年代には自信の作品を中国政府に贈呈。中国の政府関係者に、「中国が将来、現代化された時、日本と同様の問題に直面するだろう。私の作品が中国において警笛となることを望んでいる」と語り、中国でも上映するよう働きかけた。当時、中国では映画の上映を始める前に、国際ニュースなどで短いニュースとして報道されていた。私も小さい時にそのニュースを見たことがあるが、今でも鮮明に覚えている。私は土本氏と会って、当時の様子について尋ねたこともある。映画を通して民間交流を実施するという方法は、本当に長い歴史があり、多大な影響を及ぼしてきた。(編集KN)

 「人民網日本語版」2012年7月27日

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