「釣魚島(日本名・尖閣諸島)をめぐる中日の対立は新たな段階に入る」との海外メディアの推測は、日本の丹羽宇一郎駐中国大使が16日午後に北京に帰任したことで急速に静まった。日本政府は丹羽大使に北京と東京をとんぼ返りで往復させたが、煽り立てられた一部民衆の感情は急速には収まりがたい。人民日報系の国際情報紙「環球時報」が伝えた。
日本の最有力紙・読売新聞が16日に発表した世論調査では、日本人の65%が「政府による釣魚島の国有化」に賛成し、反対はわずか20%だった。産経新聞は丹羽大使を「処分せずに帰国させた」ことで「中国への抗議の意味合いが薄れてしまった」と批判した。現在日本では釣魚島問題への関心が高まっている。対中強硬姿勢が主流で、一般の市民ですら「日中が開戦すればどちらが勝つか」について議論している。
「中日関係は客観的に見て、一段と複雑で予測困難な時期にすでに入った。そしてこの時期は10年以上続くかもしれない」。清華大学の劉江永氏は16日の取材にこう指摘した。こうした予測と呼応するように、野田首相が8月15日に靖国神社を参拝するとの報道が日本で流れた。
だが在中国日本大使館は16日、環球時報の取材に「野田首相は就任時『靖国神社参拝に関しては、総理と閣僚は公式参拝しないとの歴代内閣の方針を引き継ぐ』と明確に表明した。これと異なる状況が生じたとは外務省も聞いていない」と指摘した。(編集NA)
「人民網日本語版」2012年7月17日 |