また、米国の全地球測位システム(GPS)を代表とする衛星ナビゲーション技術には重要な軍事的潜在力があり、兵器を精確に打撃するのに欠かせない“耳と目”でもある。日本もこの分野で発展を遂げている。
10年9月に日本は初の測位衛星を打ち上げたが、これは準天頂衛星システムの構築を試みた第1歩だった。日本政府は11年、GPSの日本での測位精度を向上させるため、4個の衛星からなる準天頂衛星システムを20年までに確立し、将来的には同衛星を7個にして独立した衛星測位システムを作り上げる計画を明らかにした。
GPSの成熟した応用と日米関係を考慮すれば、日本はすでにGPSの民用分野での利便性を十分分かち合うことはできるが、精度のさらに高い軍用ナビゲーション信号は米国の批准が必要となる。日本は独立した、精度のさらに高い衛星測位システムを確立することで、この分野で米国の制約を受けない姿勢を示そうとしている。
今回のJAXA法改正は「自らを解放する」ことでもある。JAXAは日本の宇宙技術研究開発の大本営であり、新しい法律に基づき、いわゆる「防衛的」な宇宙兵器を将来開発することを排除せず、より多くの科学研究項目と成果をより幅広い軍事分野に投入することもある。
日本が「ミサイル脅威」を誇張して仮想敵を打ち立てれば、宇宙の「防衛」の道はますます遠ざかり、宇宙の軍事利用面での行動が絶えず続くことになり、こうした度重なる「自らを解放する」というやり方が人びとの心を痛めるのは間違いない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年6月26日 |