釣魚島をめぐる中日間の係争が燻り続ける中、日本右翼がまた新たな火をつけた。10日に日本の右翼団体と国会議員6人が釣魚島周辺海域で計14隻の漁船による「魚釣り大会」を行ったのだ。「釣魚島に対する日本の主権を示し」「釣魚島実効支配の事実をさらに明確にする」ことが目的だ。この前日、海上自衛隊が来日したインド艦隊と初の合同軍事演習を行った。日本メディアはこれを「中国牽制」の新たな試みを解釈している。いずれの行動も中国をどうこうすることはできないが、何とかして中国と張り合おうとする民間から政府までの日本の心理の表れだ。人民日報系の国際情報紙「環球時報」が伝えた。
英紙フィナンシャル・タイムズは中日関係について「世界で最も敏感な外交の断層帯の1つとなっている」と論じたが、これは間違いではないようだ。日本右翼の対中挑発がどんどん放任される一方で、これに「異議を唱える者」には「ゼロ容認」が適用されるようになっている。日本の丹羽宇一郎駐中国大使は先日、石原慎太郎の「釣魚島購入」に対して東アジアの両大国間に「極めて重大な危機をもたらす」と警告したために、日本政府を含む各方面から批判、糾弾された。
日本の産経新聞は9日付社説で丹羽氏の更迭を呼びかけた。こうしたメディアの論調は丹羽氏を危地に追い込む。丹羽氏が解任されれば、中日関係悪化の新たな節目となるだろう。
沖縄在住の華人学者・劉剛氏は環球時報の取材に「日本政府は以前は釣魚島への民間の介入を許さなかったが、今では民間の介入がどんどん活発化している。本当に中日関係を悪化させたくないのなら、日本政府には右翼の活動を阻止する手段があるはずだ。日本政府は右翼と二人羽織をしているとの見方もある。もし本当にそうなら、中国はこれに対応した行動を取らなければならない。中国側はこれまでずっと守勢にまわってきたが、現状を見ると日本側はそのありがたみを感じていないようだ」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2012年6月11日 |