日本のアニメ・漫画作品を中国人が制作する-----。このような面白い事例が、湖州マルチメディア産業園で実際に起こっている。バーチャルデザインを手がける中国の新鋭企業・艾易がこのほど、浙江省湖州市に本社を移し、浙江艾易信息(情報)科技有限公司を設立、湖州マルチメディア産業園8号館に入った。同社は、日本のアニメ・漫画作品のアウトソーシング業務に主に携わっている。日本市場で流行している携帯電話アニメは、4作品中1作品が湖州で制作されているという。湖州日報が報じた。
400平方メートルほどの同社の作業室では、アニメ・漫画著作権保護の関係上、ガラス窓を通じてのみデザイナーの作業の様子が見学できる。デザイナーは、コンピュータの前で、マウスや手書きボードを慣れた様子で操作している。だれもが良く知っている、生き生きとした日本のアニメ・漫画キャラクターが目の前にどんどん生まれてくる。呂斌CEO(最高経営責任者)は、「ここには、約30人のアニメ・漫画デザイナーがいます。彼らの多くは、移転前の本社があった蘇州から移動してきました。ここ湖州で採用されたデザイナーも10人ほどいます。彼らは今実習中で、半年後に正式に制作に携わります」と話した。同社は、日本のアニメ・マンガ大手4社とタイアップしており、一カ月平均5、6本のアニメ・漫画作品を制作、すべて日本市場に供給している。
日本のアニメ・漫画産業は、世界の至る所で、抜群の知名度を誇る。艾易の張偉COO(最高執行責任者)は、同社が日本のアニメ・漫画のアウトソーシング業務を請け負っている理由として、▽アニメ・漫画の制作コストが、日本では極めて高いこと▽張COO自身が日本で17年間働いた経験があり、日本文化を非常に良く理解していること---の2点を挙げた。「日本の漫画・アニメの世界での成功は、作品の背後にある思想が受入れられたことを意味している。従って、文化的な影響は極めて大きい」と張COOはコメントした。
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