米国が東南アジア回帰を積極的に進める中、日本もこの地域で影響力を強化し続けている。近年日本は中国経済の急成長を前に、東南アジアでの自らの地位が脅かされることを懸念。このためASEAN諸国への支援を拡大すると同時に、この地域で中国の影響力をできるだけ弱め、政治、経済、軍事など様々な手段を通じて地域の発展に影響を与え、地域における主導的地位を確立し、政治大国化に向けた基礎を固めようと図っている。
日本は絶えず「軍事的手段」を利用してフィリピンなどとの軍事的つながりを強化し、南中国海への一層の浸透を図っている。今回の中国とフィリピンの紛争はその1つの機会となった。4月16日に日本の自衛隊が米比定期合同軍事演習に初参加。5月18日には日本が年内に少なくとも10隻の巡視艇をフィリピン沿岸警備隊に供与する計画であることをフィリピン国防相が認めた。そして今回、日本の軍艦3隻がマニラを「親善訪問」した。
軍艦訪問以外に、26日に閉幕した第6回太平洋・島サミット(沖縄)についても日本メディアは「中国牽制の意図がある」と声を揃えた。サミットで日本は「各国の航行の自由の尊重」を名目に、今後3年間で5億ドルの援助を約束した。これはまさに日本メディアが指摘するように「経済的手段」を利用して中国「牽制」に太平洋島嶼国を引き込むことが目的だ。日本の産経新聞は27日付で「島サミット 成果を中国牽制に生かせ」と題する社説を掲載。「今回は米国の初参加に加え、軍事、経済、資源の各面で海洋での拡大を続ける中国を牽制する宣言を採択したことを高く評価したい」と指摘した。
日本メディアの「高い評価」と日本政府の様々な行動から見て、中国を牽制し、中国の台頭への防備を固める意図は余りにも明らかだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2012年5月30日 |