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北京週報>>中国と日本  
中国も学ぶべし 日本の綿密な対東南アジア戦略
                                                         文=コラムニスト・陳言

 

ビジネスチャンスが見込める地域に世界から企業が集まるのは世の常である。日本企業に「20年後の成長市場はどこか?」と問えば、恐らく「VIP(ベトナム、インドネシア、フィリピン)およびその他の東アジア諸国」と答えることだろう。

これは世界経済の成長見通しにおいて日本政府が下した戦略的判断でもある。日本政府および日本企業は「現在成長著しいBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)は、高度成長期を経た後、すぐに欧米や日本と同じく成熟期に入ってしまう。その時期になると、富裕層が拡大中の東南アジア諸国の市場は、今のBRICsのような活気に満ちるはずである」との考えを有している。

BRICsの中でインドの識字率は低く63%に過ぎない。これはインドが産業化を進める中で大きなネックとなっている。だが、VIP諸国の識字率は高い。また、中国などの国では高齢化社会問題が浮上しつつあるが、VIP諸国の平均年齢は低く、2050年までの人口増加率は20~30%とされている。インドネシアの現在の人口は2億3千万人で、1億2千万人の人口を抱える日本をすでに上回っている。2050年には、ベトナム、フィリピンの人口も日本の人口を上回ると予測されている。識字率が高く、安い人件費による恩恵を長期的に享受することができる、こうした要素は日本の企業にとって非常に魅力的に映るようだ。

また、島国である日本はこれらの国々と陸続きになっておらず、領土問題の係争も存在しない。加えて、VIP諸国は比較的親日派が多く(第二次世界大戦時に日本の侵略を受けたが、日本の戦後賠償・補償や多額のODA供与により、軋轢は収まっている)、日本企業にとって比較的容易に進出しやすい市場だと言える。

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