四十年の成果、経験、教訓
周明偉外文局長 今年は中日国交正常化四十周年に当たります。それではこれから中日友好21世紀委員会中国側の唐家璇首席委員、葉小文委員、魏家福委員、薛偉委員と私の五委員で、中日国交正常化四十周年に際して、中日関係の昨日、今日、明日について、座談会を開催させていただきます。
唐家璇首席委員 今年は中日国交正常化四十周年であり、中国には「一年の計は春にあり」という古言があります。われわれは旧暦の早春二月にここに集まり、過去を回顧し、未来を展望し、中日関係について、それぞれの見方を語り合い、相互交流を図ることは、私は大いに必要があり、時宜にかなっていると思います。
周 中日交流には数千年の歴史があり、一衣帯水、源が遠ければ流れも長くなるというように長い歴史と伝統を持っています。長い歴史の河の流れの中で、四十年は指をはじくように極めて短い時間に過ぎませんが、この四十年は中日両国関係史上で発展が最も速く、この地域に対する影響力が最も大きかった時期です。中国に「四十にして惑わず」という古言があります。この「不惑の年」は中日関係にとって何を意味しているでしょうか?唐首席委員はこの四十年の中日関係にかかわってこられた体験者、参画者でいらっしゃいますが、われわれはまず、唐首席委員の見解をお聞かせいただきたいと思います。
唐 いわゆる「四十にして惑わず」は、私の体験から申し上げると、四十歳になると、人間が成熟し、多くの道理について、感じ悟ることができ、しかも緻密、周到に問題を考慮し、深く問題を斟酌し、慎重、妥当、効果的に問題を解決できるようになることです。
国と国との関係も同じです。「不惑の年」を迎える中日関係はまさに成熟への道へ歩んでいます。この四十年以来、中日関係は総体的に形勢は良好でした。もちろん、この間にも問題が出来し、摩擦もありましたが、各種の試練を受け、現在両国の関係が新たな歴史的起点に立ち、過去を受け継ぎ未来を開き、前を受け継ぎ将来の道を開くポイントとなる時期に入り、重要な発展のチャンスに直面していますが、少なからぬ困難にも直面しています。
中日国交正常化後の四十年の両国関係発展について、すこぶる感慨深いものがあります。その中で最も感慨深い点は、中日関係がわずか四十年の間にこれだけ大きな発展を成し遂げたことで、当初は誰も思いも寄りませんでした。私ははっきり記憶していますが、一九七二年の復交当時、中日間の貿易額はわずかに十億㌦、人的往来は延べ一万人ほどでした。二〇一一年、両国の貿易額は三千四百二十九億㌦に達し、三百四十倍に増加し、人的往来は延べ五百二十八万人で、五百倍以上になっています。両国の姉妹省県、姉妹都市は無から有に転じ、すでに二百四十七組に増えています。
中日関係の長足の発展は、双方に重要な利益をもたらし、両国人民は確実に実益を手に入れ、また両国各自の発展を促進する上でも実力を発揮し、アジアと世界の平和と繁栄に有益な貢献をしました。
周 唐首席委員、ありがとうございました。お話では今日の中日関係を明確に評価しているだけでなく、いくつかの数字から、中国外交史上において、日本のように、このような短期間にこのような大きな変化を生み出した国はめったにないということを理解させていただきました。それでは、唐首席委員におうかがいしますが、中日関係はこの四十年にわたって築いた基礎の上、いかに発展し続けるのでしょうか?
唐 常々考えていることですが、中日関係が今日まで歩んできたのは非常に困難で、暑さ寒さもあり、風雨もあり、曲折を経てきたものの、しっかりとその試練を受け止めています。われわれも両国関係の発展の経験と教訓を真摯に回顧し、総括し、その基礎の上に、いっそう成熟した精神と理性的態度で、両国関係と当面する問題を認識し、それに対応しなければなりません。
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