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北京週報>>中国と日本  
中国人記者が見た「日本人の鉄道愛」

 

一:さよなら、鉄仮面!

「さよなら、鉄仮面!」「ありがとう、鉄仮面!」「おつかれさまでした、ゆっくり休んでね!」こんなせりふを聞けば、親しい人との別れかと勘違いしてしまうところだが、これは友人との離別の挨拶ではない。日本の鉄道ファンが新幹線の第一世代―のぞみ300系車両の離れがたい最終ランにかけた言葉だ。

300系車両は先頭部分の鋭い形状が金属でできたお面に似ていることから、日本の鉄道ファンに親しみを込めて「鉄仮面」と呼ばれてきた。「鉄仮面」の引退セレモニーや日本全国各地で鉄道ファンが新幹線の各駅で300系の最後を見送った。ラストランの乗車券は発売から数分で完売。鉄道会社が発売した記念乗車券も幸運な人だけが手にいれることができた。ラストラン出発の瞬間、数え切れない記念写真のフラッシュがたかれ、駅が準備した掲示板には鉄道ファンの感謝とお別れの言葉が溢れた。

関係技術や省エネの要求が向上するにつれ、日本の鉄道車両は次々と新しい世代に代わってきた。古い車両の引退は珍しいことでもめったにないことでもないが、毎回、上述のような情景が繰り広げられる。日本人の鉄道に対する感情には感動さえ覚える。

日本の最初の鉄道は1869年にイギリスの支援で建設された。当初、東京の新橋から横浜の間だけで運行したところ、思いがけない大反響があり、政府は各地で鉄道の建設を始めた。半官半民の私鉄会社も程なく許可され、各地で鉄道が大きく発展していった。しかし、当時は財力のある人が余暇で楽しむための鉄道であり人数も少なく、日本の最も初期の鉄道ファンの多くは銀行家、実業家、大学教授などで、彼らは有名なカメラマンを雇って沿線の撮影をさせ、大量の写真を残した。また、「鉄道趣味」などの専門誌も発行し、戦時にもスパイと間違われる危険を冒してでも記者の撮影をするものもいた。

ほとんどの男の子は幼いころ、汽車や電車が好きだ。日本人は幼年の趣味や夢を持ち続ける。高倉健主演の映画「鉄道員(ぽっぽや)」で描かれた、雪が積もる駅舎で働く孤独な鉄道員の一糸乱れぬ動作……人々の印象に深く残っているだろう。制服を着た鉄道作業員は、多くの日本の子どもたちの憧れだ。しかも鉄道会社は大衆の望みをかなえることをいとわず、時には特別な日に一般市民や子どもたちを1日駅長に招待したりする。テレビ番組でもよく芸能人が「1日駅長」や「1日鉄道員」になっているのを目にする。

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