長年続く朝鮮半島核問題はイデオロギーや単なる冷戦時代の2大戦略グループの対立ではなく、一種の地政的な勝負となってきていることを示している。
今日に北東アジアは雑居状態で、朝鮮と韓国という仲の悪い兄弟のほか、中国と日本、ロシアは少し遠いが、米国は「遠くの親戚」としてにらみをきかせている。こうした中で何事もないときには大喧嘩をするが、いざ火事が起きれば日頃どんなに仲が悪くても、運命共同体となる。それぞれがけんかしつつも、協力して火を消し止めなければならない。でなければ火の手は激しくなり、自分も危なくなる。遠く離れた米国は「対岸の火」を眺めているだけで、火に油を注ぎさえしなければいい。火を消し止める力があるものが信頼され、火元と関係が近いからといって誤解を招くわけではない。
中国はこうした情勢下にあって、地域の安全をリードするイメージが各国の目に入っている。近年中国と意見が合わない日本もその例外ではない。昨年金正日総書記の死去後に日本の野田首相が訪中した際、日本は中国のこうした重要性を痛感。今回の朝鮮「有事」でこうした認識がより強化されるだろう。(庚欣 日本JCC新日本研究所副所長)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年3月28日 |