▽四川大地震との比較 体制が違うため、同じ方式は無理
京華時報:日本と比べて、四川大地震の被災地の再建についてどう思われますか?
岩本参事官:先月、日本の国会議員と共に北川の元被災地を訪問したが、中国の復興ペースは非常に速いと感じた。新居が整然と並んでおり、住民も快適な生活を送っていた。このような違いの原因として、まず両国の国情の違いがある。中国は国土面積が大きいため、損壊した家屋をそのままにして、都市と農村をそっくり新しい場所に移して再建することが可能だった。ところが日本はそうするわけにはいかず、まずがれきを処理して、それから元の場所で再建しなければならない。このためとても長い時間が必要だ。このほか、復興には大量の資金が必要で、大部分は政府からの資金となる。日本では、政府資金を割り当てるためには予算案を通過させなければならず、国会を通じて様々なプロセスを経なければならない。さらに、日本の場合再建の前に国民1人1人の土地所有権問題を処理しなければならない。この作業はやっかいで非常に時間がかかる。もちろん、中国でもいくつかのプロセスが必要だとは思うが、日本よりは簡便なのではないかと思われる。
中国が行った一対一の支援制度はとても良いと思う。日本でも被害を受けなかった自治体が被災地を支援しているが、中国のように完備された一対一の支援制度はない。このように、日本が中国に学ぶべき点もあると思う。しかし両国は体制が異なるため、完全に中国の方式を取り入れるわけにはいかない。
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