いつの間にか、「made in Japan」が主役の座から降りたようだ。「とても使いやすかった」。女性ホワイトカラーの林山さんは、かつて使っていたソニーの携帯を懐かしむ。いま彼女は、2つの携帯を使っている。アップル製のiPhoneで電話をしながら、サムスン製の大画面でネットを楽しんでいるのだ。このような製品は、日本製のなかには見当たらない。
週末のこと。若年層をターゲットとする量販店「順電家電」では、アップル製品とその関連商品が、小さな店舗の中で最も目立つ場所に置かれていた。そのすぐ隣にはノートパソコン売り場があり、サムスンとレノボが多くを占めていた。IBMとレノボが4つの棚を占める一方、ソニーのノートブックは隅っこに何種類か置かれているのみだった。この店で日系のノートブックはこれだけだ。
伝統的な家電売り場でも、状況に大差はない。「確かに日本ブランドに注目する消費者もいる。特にシャープのフラットやソニーの液晶、パナソニックのプラズマは人気がある。しかしこれら以外のメーカーに関しては、ブランド力は平凡なものだ」と販売員の袁さんが言う。
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