日本最大の半導体のDRAM(ディーラム)メーカー・エルピーダが27日に東京地方裁判所に会社更生法の適用を申請して倒産し、再編プロセスに入った。ルネサス、富士通、パナソニックの日本企業3社はこのほど、半導体の大規模集積回路(LSI)業務で合併し、年内に多機能携帯電話(スマートフォン)、自動車電子設備などの製品に応用される半導体の生産を開始する計画であることを明らかにした。このように、日本の電器製品製造業では一連の再編が起きており、ここからさまざまな意味が読みとれる。
電器製品製造業はこれまでずっと日本の代表的な優勢産業だった。特に半導体産業は、長らく日本の製造業が誇りとする成功分野だった。1980年代、日本はメモリチップ分野での優位により、世界市場で50%のシェアを獲得。長年にわたり、チップを代表とする中間製品の輸出が日本の輸出額全体に占める割合は約80%に達していた。だがここ数年は、円高、東日本大震災、世界経済の低迷、韓国、大陸部、台湾地区の電器製品製造業の勃興などにより、日本の電器・電子グループの競争面での優位性が徐々に失われ、過去最大の巨額赤字に見舞われ、市場シェアは韓国勢にどんどん奪われていった。2011年には韓国が初めて日本を抜いて半導体市場で世界2位となり、米国は世界のチップ市場で53%のシェアを抱え、両国と日本との距離は一層拡大していった。こうした世界的な競争局面を迎えて、日本の半導体企業は焦りや不安を感じ、再編や合併などの改革措置を取り、力を結集して、市場シェアを奪い返そうと考えるようになった。
日本の電器製品製造業の再編改革は、産業革新機構の強い支援を受けている。同機構は09年7月末に設立された機構で、先端技術や特許技術の実用化の支援を目的とした投資機関であり、最大で9千億円(100円=約1.24ドルで計算)の出資が可能だ。同機構は政府のバックアップを受けるが、決定権は完全に民間に委ねられている。これまでに投資したプロジェクトは10件を超え、最大のものは大企業の事業再編の促進プロジェクトだ。11年8月にはソニー、東芝、日立の3社に対し、中小型ディスプレーの生産業務の合併を促した。
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