日本のエアコンメーカー・ダイキン工業株式会社はこのほど、発火のおそれがあるとして、空気清浄機53機種を回収(リコール)することを明らかにしたが、中国市場は対象外としている。ここ数年来、日本の家電メーカーのリコールは中国市場を「素通り」することが、ほぼ慣例化している。「北京商報」が伝えた。
ダイキンはこのほど公式サイトを通じて、同社が2007年9月から2011年8月までに製造した家庭用除加湿清浄機「クリアフォース」で、除湿エレメントの発熱により発煙・発火に至る可能性があること、対象製品を回収することを明らかにした。回収を実施する国や地域については明らかにしていない。
ダイキンの中国市場関連部門の責任者によると、今回のリコール対象製品は高速ストリーマ搭載の空気清浄機で、中国エリアで販売される高速ストリーマ搭載製品と日本エリアで今回回収される製品は型番が異なるため、中国エリアではリコールの必要がないのだという。
家電製品のリコールで中国市場だけを除外することが業界の慣例となっている。昨年10月にソニーが世界規模で「ブラビア」ブランドの液晶テレビを回収した際も、中国市場は予防的検査が行われただけで、対象外となった。2010年1月、シャープがドア脱落の危険性があるとして世界で冷蔵庫48機種を回収した際も、世界全体で43万台が稼働中だが中国市場には対象製品が出回っていないとして中国を対象外にした。また同年9月、東芝は「サテライトT」シリーズのノート型パソコン4万1千台を回収するとしたが、中国は対象に組み込まれなかった。
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