2012年は日本の航空産業にとって重要な年になる。格安航空会社(LCC)3社が日本の顧客向けに、まったく新しい空のサービスを提供する予定だからだ。先陣を切るのは香港第一東方投資集団が出資するピーチアビエーション株式会社(ピーチ)で、これまでにみたこともないような変革の幕を開けることが期待される。「国際金融報」が伝えた。
ピーチは第一東方や日本の全日本空輸株式会社(ANA)などが合弁設立した新会社。井上慎一代表取締役CEO(最高経営責任者)によると、わずか数カ月の間に日本で3つのLCCがサービスを開始するが、ピーチは心配していない。会社設立に当たって、このような競争はすでに想定済みだからだ。日本の航空産業はこれまでずっと伝統的な航空会社が主導しており、より多くのLCCが市場に参入することは日本航空市場の発展にプラスになり、日本の乗客はこれまでになかったLCCサービスの恩恵を被ることができるようになるという。
ピーチは2012年3月1日に関西国際空港(関空)と札幌の新千歳空港、関空と福岡空港を結ぶ定期便を就航する。関空-札幌便は一日3便、関空-福岡便は一日4便を運航する予定だ。5月1日には関空と韓国・ソウルの仁川国際空港を結ぶ国際便を就航し、一日1便を運航する予定だ。航空券の価格は、関空-福岡便が片道306-954元(3780-1万1780円)、関空-札幌便が片道387-1197元(4780-1万4780円)。
アジアの同業他社は相次いで値下げに踏み切っているが、井上CEOの指摘によると、これは格安航空市場でよくみられることで、ピーチの価格設定は日本市場では高い競争力を備えているし、顧客が受け入れ可能な価格だという。
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