中国南京市の「侵華日軍南京大虐殺遭難同胞記念館」は12日、南京大虐殺の生存者2人が今月、日本の関連の団体の招きで、日本を訪問し「証言集会」に参加、聴衆を前に当時起きたことなどを証言したと明らかにした。証言のため日本を訪問した生存者はこれで43人となった。中国国営の「新華社通信」(電子版)が報じた。
今回日本を訪問したのは潘巧英さんと陳桂香さん。潘さんは「中国の戦争被害者証言集会」の招きで1日から12日まで、大阪や京都、福岡、岡山、神戸、金沢、名古屋、東京で開かれた「証言集会」に参加した。一方、陳さんは熊本県日中友好協会の招きで、8日から14日までの7日間、福岡や熊本、長崎、広島で開かれた「証言集会」に参加した。
同記念館の朱成山館長は「日本人にも当時の歴史を正しく認識してもらうために1994年8月、生存者の一人夏淑琴さんと共に日本を訪問し、日本の民間組織が開いた平和集会に参加、自身の経験を直接訴え、現地で大きな反響を呼んだ。多くの歴史を知らない日本人が歴史を正しく認識するよい機会となった」と指摘。
その後、南京大虐殺遭難同胞記念日の12月13日の前後に毎年、日本友好団体が日本の学者や市民との交流のため生存者を招いている。
朱館長は「中日両国の国民の民間交流として生存者が日本を訪問し証言することは、両国の国民が相互理解や友情を深め、共通の歴史認識を基礎に世々代々の友好交流を実現することにつながる」と指摘。(編集KN)
「人民網日本語版」2011年12月13日 |