また、積極的に外に打って出ていくのも、日本政府のイメージ戦略の重要な手段だ。経済産業省は海外に対して全力で「クールジャパン」プロジェクトを推進している。シンガポールでは日本ファッションショー、日本東北食品展示会、アメリカでは日本食品、伝統工芸品展、日本被災地復興展示などを行っている。
全体的にはこれらの努力は一定の効果を得ている。データを見ると、今年9月、日本を訪れた外国人は昨年同期比で4分の1近くまで減少していたが、減少幅は明らかに縮小傾向にある。中でも、日本が中国大陸の観光客に対して行ったビザ緩和策と中日ビジネス交流が活発化するにつれ、9月の中国からの訪日人数の減少幅はさらに18%に収まっている。
しかし、風さんは取材を受け、日本側の中国大陸などの海外観光客に対するビザ政策はまだ慎重過ぎるくらい慎重で、ある程度日本観光庁の推進に影響を与えていると指摘する。また、日本の政府機関、地方行政、観光業界が必死で日本観光を推進していても、それぞれの連携や調整が十分でないためによい効果が得られていないという。
更に重要なのは、福島原発の放射能漏れ処理は長期化が避けられず、加えて日本政府と東京電力の事故処理や情報公開については問題が山積している。日本国内でも、海外でも、市民の放射能漏れに対する不信感を短い時間で完全に打ち消すことはむずかしい。日本が放射能漏れの影響から脱出し、再び安心安全のイメージを作り上げるのは長く困難な道のりになるといえよう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年11月24日 |