シンガポール紙『ザ・ストレーツ・タイムズ』は19日、「ベテランの日本人が、中国に職を求めて押し寄せている」とする記事を掲載した。内容は以下の通り。新華網が報じた。
定年間近の日本人が、日本での定年退職を選択せず、高度経済発展中の中国に仕事を求めている。
64歳の秋良さんは中国に3年間滞在し、日本の家具メーカー向けの部品を調達している。秋良さんは本来、日本に帰国し退職するべきだが、上海の日本製造メーカーで生産マネージャーの職についている。
「発展中の中国で個人的な経験を活かしたい、そう思い中国で働いています」
日本経済の低迷を受け、多くの日本人が海外に職を求めざるを得なくなっている。
日本からの求職者は、自らの経験と技術が中国で重視されることに気づき始めている。中国は外国の人材の力を借り、発展を加速させる必要があるのだ。
日本の某仲介業者も、中国に職を求める日本人の増加傾向に注意している。同社の松田・業務発展マネージャーは、「この原因は、中国に研究開発拠点や営業部を設立する日本企業が増加していることだ。例としては、ソニー・エリクソンが7月、北京に研究開発センターを設立した」と説明した。
「これらの日本企業には、現地で日本人の社員を雇いたがる傾向がある(マネージャー級を含む)。日本から駐在員を派遣する費用が節約できるからだ。また中国で業務経験があり、中国語を話すことの出来る日本人ならば、会社にとって理想的な人材である」
上海で行った最新の調査によると、中国に進出した日本企業の3社に2社は、製造出身の日本人を雇用する。また、サービス業界における日本人社員の需要も高まりを見せている。
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