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写真:釣魚島 |
金氏は、日本の防衛政策の調整と防衛力の新たな配備によって、地域の緊張が高まると指摘する。特に中国の軍事動向に警戒する意図があり、わが国の周辺海洋安全保障環境に重大な影響を与える。このためわが国は、わが国に近い島嶼での防衛力強化という日本の動向を緊密に注視すべきだ。中国海洋環境監視観測当局は2006年7月以来、わが国の管轄海域で取締船・航空機による定期的な巡航を行い、国家の海洋権益を的確に守ってきた。
「中日双方が釣島島の支配権を争い、かつ両国共に自国の立場を堅持し、退こうとしないのが現在の情勢だ」と、外交学院国際関係所教授、日本研究センター副主任の周永生氏は指摘する。
■海洋問題をめぐる中日の4つの争い
金氏は中日東中国海問題シンポジウムで、海洋問題における中日間の争いとして海洋境界画定の争い、資源開発の争い、島嶼帰属係争、海上の安全保障上の衝突の4つを挙げた。第1に、海洋境界画定の争いにおいて、わが国は法に基き「大陸棚自然延長」論を主張し、日本側は「中間線」による境界画定を堅持している。これには釣魚島とその付属島嶼の主権帰属という核心的問題が含まれる。第2に、海洋資源開発の争いは特に春暁ガス田開発問題を指す。第3に、沖ノ鳥岩問題は特にそれが島か岩かの認定または法的地位をめぐる溝と争いを指す。第4は、東中国海海域の巡航取締りにおける衝突および危機管理体制の構築における対立と溝だ。
海洋発展戦略研究所副所長の賈宇氏は以前「日本の領土範囲は第二次世界大戦後にカイロ宣言とポツダム宣言によって確定した。だが第二次大戦後も日本は釣魚島問題における動きを止めず、甲午戦争(日清戦争)勝利に乗じて釣魚島を不法占拠したのみならず、近年またいわゆる『民間の行為』による主導で、『実効支配』の既成事実をつくろうと企み、さらに『借り上げ』『接収管理』などのいわゆる『政府の行為』によって、釣魚島占有の法的基盤を漸進的に整え、国際社会の承認を徐々に得ようとしている」と指摘した。
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