日本、フィリピン両政府の代表は今月9日、アジア地域の海洋安全保障問題について協議を行った。日本が南中国海問題に手を出したがるのは、日本が四面楚歌の境遇にあるためだ。香港紙・大公報が伝えた。
北部ではロシアがすごい勢いで迫り、日本の戦略的空間を大幅に狭めている。日本は釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題で強硬な姿勢をとり、東中国海のガス田開発問題で中国に実質的な譲歩を迫っているが、中国は自らの立場を堅持、境界線問題については棚上げを強調し、日本が提示する無理な要求を退けている。日本はこれに対して為す術がない。
こうした状況の中、日本政府は南中国海地域で外交空間を広げる考えをもった。フィリピンなどの国と手を組んで中国の南中国海問題をめぐって事を荒立てようとしている。
◇外交上の揉め事を引き起こそうとする日本
だが実際には日本人の思惑通りにはいかないだろう。太平洋戦争は東南アジア各国に深刻な災難をもたらした。世界的な不景気が続く今日、東南アジア諸国は中国市場を頼みに本国の経済を成長させている。
日本が外交上の揉め事を引き起こし、自らの生存と発展の空間を広げようと企んでも、最終的には自分の足の上に石を落とすことになる。
東南アジア諸国は南中国海問題の処理において、中国とは立場が異なるものの、対抗的な態度を取れば最終的に双方が傷つくことをよく心得ている。
日本は第二次世界大戦後、最も早く成長した国で、長年貿易立国の政策をとり、誇らしい業績を収めた。
近年、世界的にエネルギー原材料の価格が上昇し、日本の工業製品の優位性はなくなり、経済成長は力強さを失っている。
こうした状況にあって、日本は知的財産権貿易、金融投資を通じて世界各国における影響力をしっかり固めようとしている。
南中国海問題において事を荒立て、フィリピンなどの国と共同で石油・天然ガス資源の強奪を企んでいるということは、日本政府はすでにかなり危険な道を歩み始めたということだ。
◇中国は開発の歩み加速を
中国が今直面している課題は、法律上の国家利益をいかに現実的な商業利益に転化するかだ。
南中国海問題が複雑なのは、主権国の中国は本来手にするはずの利益を得ていないのに、主権のない東・南中国海の周辺国が実際に中国の領土を占領または南中国海で油田・ガス田開発を行い、実際の利益を得ているからだ。
このままでは国際社会に誤解が生じ、中国が力任せに他国の資源或いは資源開発の権利を奪おうとしていると思われかねない。
中国政府は何らかの対策を講じてこの状況を変え、同地域の資源開発を加速し、主導権は掌握しつつ、国際協力という形で南中国海の周辺国と利益を享有する必要がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年9月21日 |