「九一八事変」(日本名:満州事変)80周年に際し、事変2日目に日本が長春市を侵略・占領した際の写真7枚が同市で初めて公開された。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
元々日本人の個人アルバムに収められていたもので、民間の収集家・王錦思氏が今年5月に東京の骨董品市場で購入した。アルバムには親戚や友人との写真や軍隊での写真のほかに、日本が中国東北部に建設した南満州鉄道沿線の風景、中国東北部の田植え踊りや高足踊りなど現地の暮らしを偲ばせる写真30枚余りが収めれていた。
特に目を引くのが、関東軍が長春を占領した際の写真7枚だ。これらの写真には他の写真と異なり、アルバムの持主が特に説明を書き加えている。ある写真には日本兵数兵が中国兵の死体と共に写っており、夏暁東・偽満皇宮博物院文物保護処主任の鑑定によると、下に日本語で「寛城子(長春の当時の呼称)戦役後、敵軍大隊長の死体と」と書かれている。別の写真には日本兵3人が前線の駐屯所前で中国兵の死体とともに写っており、下には「寛城子戦役後、敵軍哨兵の死体と」と書かれている。
中国兵の痛ましい戦死の様子を示す写真も3枚あり、下にはそれぞれ「寛城子敵軍の死体」「南嶺(現在の長春の一部)敵軍の死体」などと書かれている。他には日本軍と中国軍の交渉の様子を収め「寛城子戦役後、皇軍代表と敵軍代表の交渉」との説明書きがある写真や、負傷した日本兵の写真がある。
夏主任は写真の内容と説明から、関東軍が九一八事変2日目に長春市を占領した際の写真と推測。「初めて発見され、公開された歴史写真であり、高い歴史的価値を持ち、日本による中国侵略の犯罪行為を改めて暴き出すものだ」と述べ、アルバムの所有者を日本の従軍記者か長春戦役に参加した日本兵と推測している。(編集NA)
「人民網日本語版」2011年9月18日 |