第三に、日本の対中政策調整に影響する大きな要素となるのが、中国の台頭である。
日本は、実は安倍内閣の頃からすでに中国の台頭を注視していた。彼らは依然として日米同盟の重要性を強調しながらも、同時に日中間の戦略的互恵関係構築に力を入れており、中国の台頭に合わせて対中政策を調整し、バランスを取ろうとする様子が伺える。
また、民主党の外交トライアルによって、中国に近づき過ぎて米国をおろそかにすることも、日米同盟を強調しすぎて中国を敵視することも、その外交路線としては非現実的であることが証明された。
自民党のベテラン政治家がこんなことを言っている。今後の日本の政治と外交は「タカ」でも「ハト」でもなく、その真ん中の「ワシ」だ。
日本人にとって「ワシ」は、「タカ」のような凶暴性はないが、かといって「ハト」のように温和でもない。つまり、今後は「タカ」派と「ハト」派のどちらが政権をとっても、国家の利益を犠牲にしてまで中国に対抗することもなければ、ナーバスな問題においてそう簡単に譲歩することもないというわけだ。
今後、中日関係はまた違う意味での「正常化」段階に入る。いたずらに期待しすぎることなく、同時にその摩擦により理性を失うことなく、その競争相手でもあり、ビジネスパートナーでもある両国の新しい関係の形を正視していく必要がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年9月4日 |