第二に、日本の対中政策は国際的大環境の変化と密接に関係している。
冷戦時代、日本の対中政策は、その資本主義陣営のもと、米国の対中抑制政策をその中軸とするものだった。ところが、米中和解後は、米中ソの三極構造に適応するため、中国との国交を回復し、ともにその「平和的友好」関係を築き上げた。
ソ連解体後、中国が西側諸国の批判対象になると、日本が中国に対して持つ意識形態や価値観などにも変化が見られ、「日中友好」の看板ではもうその摩擦を隠しきれなくなっていた。
一部の日本人による歴史を反省しない傲慢な態度が中国人の反感を買った。両国間の不信感は、利益への考慮を超え、さらには民意の影響を受け、政治家たちも時に冷静な政治的判断ができなくなってしまうことがある。
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