先日、野田佳彦氏が日本の総理大臣に任命された。松下政経塾門下の政治家が首相に任命されるのは、今回が初めてである。この松下政経塾門下生には言行が強硬な人物が多く、周辺諸国にとっては心配な所だ。しかし、全体的・長期的視野で見れば、誰が政権を握っても中日関係がその競争と協力の中で揺れ動く状況が変わることはないだろう。
第一に、日本の対中政策と近代以降から採用されてきた二重外交には密接な関係がある。
第二次大戦前後、日本にはその利益をアジアの隣国に拡大しようとする大日本主義と、日本国内に留めようとする小日本主義の争いがあった。大戦後、自民党には、外交政策において強硬な「タカ派」と柔軟な「ハト派」が存在し、民主党が政権を取った後も、やはりそこには強硬派と温和派の争いが存在している。強硬派には親米傾向が、柔軟派には親中傾向が見られる。
日本の対外政策は常にこのような二重外交路線の上で展開されている。
つまり、強硬派が政権を握ったからといってそれほど悲観的になる必要もなければ、柔軟派が政権を握ったからといって手放しで喜ぶこともできない。なぜなら、日本の外交は常に強硬性と柔軟性、親米と親中の間を揺れ動くものだからである。
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