21日に東京で上映された映画「南京!南京!」を観た日本人は、会場で「映画感想アンケート」に各自の感想を記入した。翌22日、映画主催者に頼んでその一部を見せてもらったが、いずれも人に深い思考を促す内容のコメントだった。
○「一人でも多くの日本人にこの映画を観てほしい」(60代女性)
○「被害者の気持ちがひしひしと伝わってきた」(20代男性)
○「被害者が受けた苦痛は正視しがたいものだが、最初から最後まで無我夢中で観た」(20代女性)
○「極めて重いテーマ。震えるほどの衝撃を受けた」(60代男性)
○「二人して泣きました」(40代カップル)
○「戦争という異常事態における人間の精神病理について深く追求した傑作」(40代男性)
○「スクリーンに登場した人物全員の表情が大変明確に読み取れた。優れた作品」(50代男性)
○「暴力と戦争にさらされた人々の悲しみや苦悩が如実に再現された質の高い作品」(50代男性)
○「大変素晴らしい映画で、その質の高さに圧倒された」(50代女性)
○「上映後、陸川監督の話を聞くことができたことは、めったにない貴重なチャンスだった」(50代女性)
○「このような作品を作っていただき、ありがとう」(30代男性)
○「作品は心情を吐露(とろ)する機会がなかった人々を描いていると陸川監督が語っていたが、共感を覚えた」(30代女性)
○「私の祖父は南京大虐殺に参加した旧日本軍の兵士だった。祖父はこの事件についてほとんど語ることは無かったが、この世を去る前に重い口を開いた。人間は、戦争に参加することで、狂人や野獣に変貌すると祖父は語った。陸川監督は、日本人兵士の日記などの素材にもとづきこの映画を創作したと語った。祖父の気持ちと、映画の中に登場した自殺した日本人兵士の心情とは、大変近いものがあると感じた」(20代女性)
「日本の各メディアは、この映画をどのように評価しているのだろうか」と疑問に思った記者は、東京の22日付主要各紙に何度も目を通したが、意外にも関連報道は見当たらなかった。このように一斉に口をつぐむ彼らが、中国に関する話題に常日頃高い関心を寄せている日本のメディアと同じのものとは到底思えない。これまでの報道を振り返るとピンと来るが、彼らが関心を寄せるのは、常にマイナスの話題だ。中日国民の互いに対する好感度が低下した原因をそこから見出すことは、そう難しくない。中国に対する日本人のイメージと、日本のメディアが一斉に口をつぐむ、あるいは逆にくどくどと述べ続けることとは、無関係ではなさそうだ。(編集KM)
「人民網日本語版」2011年8月23日 |