映画上映後、陸川監督と観客との意見交換会が開かれた。観客の一人が「日本の政界では、南京大虐殺を認めない人が多いですが、監督は彼らにどのようなメッセージを発しますか?」と尋ねた。
陸川監督はこれに対し、「私は、彼らにこの映画を見てほしいです。映画の中に登場する日本人を描写するために、私は当時の日本兵が家族に送った手紙や日記、日本人が撮影した4万枚の写真に目を通しました。映画は全て史実であり、フィクションは一切ありません。ドイツ人は第二次世界大戦後、ユダヤ人に対して誠実に謝り、世界中から尊重を勝ち取りました。偉大な民族とは、間違ったことをしないのではなく、誤りを潔く認める民族のことです」と答え、観客から拍手喝さいを浴びた。
また、別の観客は、「映画の中で、日本兵が勝利を祝い、太鼓を叩いて踊る場面がありましたが、このシーンを撮った監督の意図を教えて頂けますか?」と質問した。
陸川監督はこれについて、「ドイツの軍歌や行進など、戦争において文化を利用することは、歴史的事実です。統治者は文化を利用して国民をコントロールし、彼らに恐ろしい行動をさせます。舞踊や儀式は、アルコールと同様、それに麻痺すると、人々は正確な判断ができなくなり、まともではなくなります。私は、観客の皆さんが、『自分がしっかり目覚めているか、独立した思考を持った人間であるか』を常に自問するよう望んでいます」と答えた。
陸川監督は日本人の観客に対し、「この映画は、中国国内と欧米諸国で上映されました。日本は、この映画の旅の最終地となるべきです。ただ、今日の上映は、ピリオドではなく、新しいスタートです」と訴えた。(編集KM)
「人民網日本語版」2011年8月22日
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